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友引・神棚封じ

友引

現状

葬儀の当日が「友引」にあたると、友引の翌日に葬儀を行なう習慣があります。
そのため、葬儀の前夜に「本通夜」を、その前夜には身内だけで「仮通夜」を行なうことになります。
現在「友引」に葬儀を行なわないという習慣は、多くの人が守っています。

火葬場の現状

全国的にみて、友引には火葬場が休業する地域があります。そうした地域では友引明けの日に、火葬場が普段よりも混み合い、場合によってはその日に火葬を行うことが出来ないこともあります。
現在では火葬場での火葬を予約し、それから葬儀の日程を決めることがあります。

いわれ

「友引」はその日に葬儀を行なうと、友を引き寄せて一緒に冥土に連れて行くという、迷信から起こった風習です。
これは先勝、友引、先負、仏滅、大安、赤口の順序で循環する六曜の一つで、旧歴正月の1日が「先勝」、2月の1日から「友引」を当てて、6日ごとに循環する仕組みです。
本来の「友引」の意味は、孔明六曜星では「相打ち共引きとて、勝負なしと知るべし」とされ、引き分けの意味で悪い意味はなかったのですが、葬送の凶日凶方を知る「友曵方」とが、混同されて信じられたものといいます。
その他の説では、1716年(亨保元年)に表された『暦之抄』の中に、辰・巳・午の日には葬儀をしてはいけないとあります。これとは逆に二十八宿における「昴」と「ともぼし」が葬送にふさわしいとされています。六曜の名称が今のような形になったのは、江戸時代末で、それが普及したのは幕末の頃と言われています。

神棚封じ

現状

家族の誰かが死亡した場合、死の忌みを嫌う神棚には、白の紙を貼って封印することを「神棚封じ」といいます。古くは、家の者はけがれているため神棚封じは第三者がするものとされてきましたが、最近では家の者が行なうようになりました。この白の紙は忌明けまで貼っておき、忌明けとともに取り除きます。この間、神棚は閉ざされていますので、普段のお祭りは中断します。

仏壇の場合

葬儀や忌明けまで、ところによっては仏壇を閉ざすところもありますが、仏教では神道のように死者を汚れたものと見做すことはありませんが、仏壇を閉ざす所もあります。
浄土真宗や日蓮正宗では仏壇の扉を閉めませんが、他の宗派では閉めている場合が多いようです。
また中陰の期間中はお位牌は中陰壇に祭られますので、そちらでの供養が中心となります。

いわれ

昔から神道では死や出産などを汚れとして取り扱いました。
かつては死者のために喪屋をつくり、出産にさいしては産屋を設けて、そこに隔離されました。
江戸時代後期の国学者、平田篤胤(1843没)は、「家のなかがけがれるときは、神棚もけがれるのは、やむをえないことである。私の家では父母の喪であれば50日、祖父母の喪であれば30日の間、神拝をやめます。忌明けには身を清めて、そのあと礼拝します」と記しています。

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